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02 UVを基本から解説

紫外線(UV)の種類と波長域

紫外線(UV)の種類と、その波長域について解説いたします。

UV-Aとは

太陽から放射される波長315~400nmの光であって、大気圏でほとんど吸収されないため、ほぼ99%が地表に到達しています。

人体に与える影響として、表皮にある淡色のメラニン色素を濃い色に変化させ、皮膚を黒化させます。また、物質に照射されると屈折せずに直進しやすい特性を持った波長域であるため、真皮の深くまで浸入し、長時間浴びるとハリや弾力が失われてしまいます。 故に老化紫外線とも呼ばれます。

また、UV-Aは、UV(紫外線)の中では波長が長く、主にUV硬化用途に用いられる波長域になります。

このようなUV硬化は200nm〜400nmの波長域の範囲で反応が起こります。その中でも、硬化を目的とする場合、365nmの波長が用いられることが多いです。

>>UV(紫外線)の波長域の365nmについて、特徴と主な使用用途を教えてください。
>>UV(紫外線)の波長域の380nmについて、特徴と主な使用用途を教えてください。

UV-Bとは

太陽から放射される波長280~315nmの光であって、大気圏で強く吸収されますが、一部が地表に到達しています。人体に与える影響として、皮膚に赤く炎症をおこさせ、メラニン色素を増やします。 皮膚にあたった光の多くは皮膚表面で吸収されてしまいますが、繰り返し浴びる事によってシワやシミなどの老化の促進につながります。特に、波長280nm付近の光は皮膚がんや白内障等を引き起こす原因のひとつとされています。一方でビタミンDの生成にも重要な役割を果たしており、健康維持という点においては有用な光でもあります。

UV-Cとは

太陽から放射される波長200~280nmの光であって、大気圏の酸素やオゾンにより強く吸収されるため、地表には到達しません。

生物の遺伝情報を司るDNAの吸収は260nmにあります。そのため、人体に波長260nmの光が照射されるとDNAを損傷させ、がん等の突然変異を引き起こします。更にこの波長域は光エネルギーが高いため、大気中の酸素を分解させ、人体に有害なオゾンを発生させます。この波長域の光は非常に危険です。

一方、近年、波長200~230nmの光は人間の目や皮膚に対して無害であるとされ、特に波長222nmの光を使って空気除菌や脱臭等をおこなう製品も展開されています。

>>UV(紫外線)の波長域の220nmについて、特徴と主な使用用途を教えてください。

>>UV(紫外線)の波長域の254nmについて、特徴と主な使用用途を教えてください。

>>UV(紫外線)の波長域の260nmについて、特徴と主な使用用途を教えてください。

>>UV(紫外線)の波長域の280nmについて、特徴と主な使用用途を教えてください。

真空紫外線(VUV)とは

波長200nm以下の光です。

非常に高い光エネルギーを有し、UV光では誘起できない化学反応を誘起する事が可能となります。人工的な発生光源としては、真空紫外レーザー(ArF 193nm、F2 157nm)、エキシマランプ(Ar2126nm、Kr2 146nm、Xe2 172nm、ArF193nm)、重水素ランプ、低圧水銀ランプなどがあります。 この波長の光はエネルギーが高いことから、高分子材料の表面改質や洗浄、殺菌、リソグラフィーなどに応用されています。

>>UV(紫外線)の波長域の185nmについて、主な使用用途はこちら!

その他、UVランプの発光波長について、詳しく下記記事でも解説しております。

>>「UVランプの発光波長」について詳しくはこちら

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