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06 紫外線(UV)照射装置の用途

表面改質に使用される紫外線(UV)照射装置について

表面改質とは

表面改質は、紫外線照射装置の中でも低圧水銀ランプから発光される短波長の紫外線の持つエネルギーとそれにより発生するオゾン(O3)の力で、素材表面の有機系皮膜の除去や、特にプラスチック部品に関して密着力・接着力を向上させることを指します。

紫外線(UV)照射装置を使用した表面改質は、様々な材料の表面特性を改善するために応用されています。その中でも特にプラスチック製品の製造において、優れた付着性や接着性を得るために重要な手法とされています。 

 

表面改質の原理

紫外線(UV)洗浄装置は、はじめに低圧水銀ランプから発光する短波長紫外線のエネルギーからオゾンを生成します。その後、発生したオゾンに紫外線の殺菌用光源である254nm波長が照射されると、オゾンは分解されて活性酸素を作り出します。

活性酸素は強力な酸化力を持っており、紫外線のエネルギーによって切断された有機汚染質と化学的に結合する事で、二酸化炭素や水などの揮発性物質に分解させることで、除去、洗浄といった効果を発揮します。

また、紫外線によって発生するオゾンをそのまま活用することで、素材表面の親水化を促進することが可能です。オゾンが素材表面に作用することで、表面の性質が変化し、密着力や接着力が向上します。

紫外線照射装置を用いたオゾン洗浄の仕組みについては下記記事でも詳しく解説しておりますので、ご参照ください。

>>「UVオゾン洗浄装置の仕組み」について詳しくはこちら

 

表面改質に使用される紫外線(UV)照射装置とは

表面改質に使用される紫外線(UV)照射装置としては、短波長の紫外線を照射可能な低圧水銀ランプが使用される場合が多いです。

そして、そのような低圧水銀ランプを活用することで、樹脂部品における接着、塗装、印刷、蒸着、はんだ等の密着性の向上などを行うことができます。その他、表面改質に使用される紫外線(UV)照射装置はフラットパネルディスプレイ洗浄する場合などにも活用されます。

  

洗浄・表面改質に使用される紫外線(UV)照射装置具体的アプリケーション

次に、表面改質に使用される紫外線(UV)照射装置の具体的アプリケーションについて説明していきます。

①半導体製造装置用UV洗浄装置 (波長:185nm/254nm)

半導体ウエハの洗浄用途で、UV照射装置が用いられています。UVを照射することでオゾンを生成し、オゾンによりウエハ表面の有機物を除去します。

UV照射装置には185nm,254nmの水銀ランプが光源として使用されます。185nmの紫外線は酸素に吸収されることでオゾン(O3)が生成され、活性酸素が発生します。

>>詳しくはこちら

②FPD用紫外線(UV)オゾン洗浄装置 (波長:185nm/254nm)

紫外線(UV)を用いたオゾン洗浄は、水銀ランプが用いられ、オゾンによりFPD表面の有機物を除去します。オゾン洗浄装置として半導体ウエハ用UVオゾン洗浄装置がありますが、FPD用はウエハ用と比較して高出力が求められます。また、ウエハと比較しFPDは大きく、照射ヘッドには一般的に、ライン型が用いられます。

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