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05 半導体とUV

フォトレジストの露光と紫外線との関係性について

フォトレジストは、半導体やプリント基板の製造で用いられる感光性の材料であり、光の照射によって基板上に微細なパターンを形成します。この工程には特に紫外線が重要な役割を果たし、露光工程で使用される光の波長や強度が精度に大きく関係しています。

本記事では、フォトレジストと紫外線の関係性、最適な紫外線照射の光源の選び方についてお伝えします。

フォトレジストとは

フォトレジストとは、フォトリソグラフィーの工程で使用される感光性の化学薬剤のことです。この液状の化学薬剤は半導体製造やプリント基板のパターン形成など、微細な加工を必要とする分野で使用されます。フォトレジストには、光に反応して化学的に変化する特性があります。

フォトレジストは、大きく分けて「ポジ型」と「ネガ型」の2種類があります。

  1. ポジ型フォトレジスト:
    紫外線を照射することで化学反応が起こり、レジストが溶解(可溶化)します。そして、現像液で処理することで露光された箇所が除去され、未露光箇所が残ります。
  2. ネガ型フォトレジスト:
    紫外線を照射することで化学反応が起こり、レジストが硬化(不溶化)します。そして、レジストをデベロッパーの現像液で処理することによって、露光された箇所だけが残り、未露光箇所が除去されます。

フォトレジストは、微細な回路やパターンの形成に不可欠な材料であり、その品質や性能が製品の精度や信頼性に直接影響を与えます。製造工程(フォトリソグラフィ)においては、フォトレジストの塗布、露光、現像という工程があり、これらの工程を正確に管理することが重要です。

>>コーターデベロッパーに使用されるUV照射装置について

半導体製造工程とフォトレジスト

半導体製造では、フォトレジストはフォトリソグラフィー工程で使用され、基板に回路パターンを形成するために使われています。製造工程は大きく以下の過程で構成されています。

洗浄
基板を徹底的に洗浄して、フォトレジストの塗布前に表面を清浄に保ちます。

フォトレジストの塗布
均一にフォトレジストを基板に塗布し、乾燥させます。この段階ではフォトレジストの厚みや均一性が後のパターン形成の精度に大きな影響を与えます。

露光
紫外線を照射して、フォトレジストにパターンを形成します。照射される光の波長や強度がパターンの解像度に直接影響します。

現像
露光されたフォトレジストを現像液で処理し、不要な部分を除去します。これにより、設計通りのパターンが基板上に現れます。

エッチング
現像後、フォトレジストのパターンをマスクとして使用し、エッチングで基板の不要な部分を除去します。

フォトレジストの除去
最後に、エッチングが完了した後のフォトレジストを除去し、次の工程へと進んでいきます。

フォトレジストと紫外線の関係性

半導体製造工程におけるフォトレジストの露光というステップで紫外線が深く関わっています。露光工程は、フォトレジストが感光し、設計されたパターンを基板に転写する重要なステップです。紫外線はフォトレジストの分子構造を変化させ、光が当たった部分の溶解性を変化させることで、回路パターンを形成します。露光で使用される紫外線には、さまざまな波長がありますが、一般的には以下の種類が用いられます:

  • i線 (365 nm): 微細なパターンがあまり求められない場合に使用されています。
  • KrF線 (248 nm): 高解像度が求められる場合に適しています。
  • ArF線 (193 nm): さらに高い解像度が必要な場合に使用されます。
  • EUV (13.5 nm): 最先端の微細加工技術で使用され、非常に高い解像度を実現します

紫外線の波長が短いほどより高解像度のパターンを形成できます。

最適な紫外線光源の選び方

高品質な製品製造のためにはフォトレジストの露光に最適な紫外線の光源、および紫外線照射装置を選ぶ必要があります。

照射の均一性と出力

フォトレジストの露光には、可能な限り均一な光を照射できる紫外線光源を選ぶことが重要です。光の均一性が悪いと、フォトレジストのパターン形成にムラが生じてしまいます。 

また、光の出力についても高出力な紫外線光源を選定する事が必要です。高出力であれば処理速度が速くなり、逆に出力が低いと処理にかかる時間が長くなり、結果スループット(生産数量)に大きく影響してしまいます。一方で、出力が高すぎるとフォトレジストが発泡してしまうなどの問題が発生してしまうケースもあります。

よって、紫外線光源の選定には、フォトレジストに適した波長の光源を選択したうえで、均一な光が照射でき、かつ最適な出力に調整可能なものを選ぶ必要があります。


エネルギー効率とコスト

エネルギー効率は、ランニングコストと環境への影響という2つの視点から検討する必要があります。

効率の良い紫外線光源は、エネルギー消費を抑えランニングコスト低減に大きく貢献します。また、コストにおいては紫外線光源の初期導入費用とランニングコストの両方を考慮する必要があります。初期導入費用は高性能な光源だと高くなりがちですが、長期的な運用コストを考慮すると経済的な場合もあります。

紫外線光源の選定にはエネルギー消費やランニングコスト、メンテナンス費用等を考慮し、総合的に判断することが重要です。

 

メンテナンスのしやすさ


メンテナンスが頻繁に必要だったり、修理に時間がかかってしまうとその分製造ラインが止まってしまい、大きな機会損失につながります。初期導入費用が多少高価でもメンテナンスに手間のかからない紫外線光源の導入は、最終的には大きなメリットにつながります。

フォトレジストに最適な光源、紫外線装置の選定は当社にお任せください!

ARKTECH株式会社では、フォトレジストの露光工程に最適な紫外線光源を提供しています。当社の製品は、さまざまな製造ニーズに応じた柔軟な対応が可能で、高精度で安定した露光を実現します。お客様が使用を検討されているフォトレジスト、および露光環境、求められる精度などを元に最適な光源をご提案、製造いたします。ぜひご相談ください。

 

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