UV(紫外線)LEDとは
紫外線照射装置 技術ナビを運営するARK TECHでは、UV(紫外線)LEDを光源とした照射装置を数多く開発しています。露光・接着・洗浄など、多様な用途で使用されるUV(紫外線)LEDですが、当ページでは、UV(紫外線)LEDとは何かについて、ご説明いたします。
そもそもLEDとは
LEDとは、英語の「Light Emitting Diode」の略語で、光を発するダイオードという意味です。日本語では発光ダイオードとも呼ばれており、電子部品としてはダイオードの分類に入ります。一般的にダイオードと言うと一方向にしか電流を流すことができない部品として知られています。
LEDの発光原理
LEDの構造は、P(Positive)型半導体とN(Negative)型半導体が接合されたPN接合で構成されています。
P型半導体には正孔が多くあり、N型半導体には電子が多くあります。そこに順方向の電圧をかけると電子と正孔がおのおの移動し電流が流れます。電圧をかけるとプラスの正孔とマイナスの電子が接合部で衝突(再結合)し、安定な状態に戻ります。その際、それぞれがもともと持っていたエネルギーより余分なエネルギーが光として放出されます。
UV(紫外線)LEDの種類や特徴
LEDは、PN接合を構成する化合物で発光波長が決まります。つまり、UV(紫外線)LEDとは、紫外線の波長域(10~380nm)の光を発するものをいいます。波長405nmは、可視光なので青色LEDですが、近紫外としてUV(紫外線)LEDとして扱う場合もあります。従来、紫外線を得るためには水銀キセノンランプや超高圧水銀ランプなど、水銀を含むランプが使用されてきました。そのような背景もあり、紫外線を利用した製造装置には、水銀の輝線スペクトルを利用したものが数多くあります。
特に水銀の輝線スペクトルで、波長365nm(i線)と呼ばれる波長で発光するUV(紫外線)LEDは、露光やUV硬化樹脂による接着および封止等の製造や印刷などの生産業用途で利用されています。また、環境負荷軽減の時流においては、水銀を利用しない環境にやさしい紫外線の発光源と言えます。
UV(紫外線)LEDは、従来のUVランプに対して、多くのメリットがありますが、UV(紫外線)LED単体としての紫外線量には限界があるため、複数個のUV(紫外線)LEDを配置して使用しなければなりません。
複数のUV(紫外線)LEDを一体化した発光源にするには、光学特性に合わせたレンズや点灯方式の選定、熱ストレスを軽減するための放熱機構など実用性に配慮したトータル的な設計が必要となります。
UV(紫外線)LEDに関する技術情報・技術コラム
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02 UVを基本から解説
紫外線(UV)の種類と波長域
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03 光ってそもそも何?
光のエネルギー
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01 知ってほしいLEDのこと
LEDのルーメン(lm)
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01 知ってほしいLEDのこと
LEDの光度(cd)とルクス(lx)
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01 知ってほしいLEDのこと
LEDの変換効率
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01 知ってほしいLEDのこと
LEDの消費電力
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01 知ってほしいLEDのこと
LEDの温度特性
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01 知ってほしいLEDのこと
LEDの点灯方式
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01 知ってほしいLEDのこと
LEDの発光波長
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01 知ってほしいLEDのこと
LEDの調光方式
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02 UVを基本から解説
UV(紫外線)とオゾン
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04 紫外線(UV)照射装置の基礎
UVオゾン洗浄装置の仕組み
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02 UVを基本から解説
UVによる乾燥・硬化
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02 UVを基本から解説
UVの測定原理
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02 UVを基本から解説
UVの透過率
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02 UVを基本から解説
UV光源の構造
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01 知ってほしいLEDのこと
青色LEDとは
UV(紫外線)LEDを用いたアプリケーション
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硬化・接着
表面コート剤硬化用UV照射装置
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非破壊検査
蛍光浸透探傷装置用紫外線(UV)照射装置
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露光
MEMS露光装置用紫外線(UV)照射装置
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露光
FPD露光装置用紫外線(UV)照射装置
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洗浄・改質
FPD用紫外線(UV)オゾン洗浄装置
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除菌・殺菌
茶葉殺菌用紫外線(UV)照射装置
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脱臭・消臭
脱臭・消臭器用UV照射装置
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除菌・殺菌
生ごみ処理機用紫外線(UV)照射装置
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硬化・接着
注射針 樹脂・金属接合用紫外線(UV)照射装置
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硬化・接着
光ファイバー・コネクタ接続用紫外線(UV)照射装置
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硬化・接着
ブラシ付きモータ製造装置用紫外線(UV)照射装置
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アライナー
ステッパー用紫外線(UV)照射装置
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洗浄・改質
半導体ウエハ用紫外線(UV)オゾン洗浄装置
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硬化・接着
光ファイバーコーティング材硬化用紫外線(UV)照射装置