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06 紫外線(UV)照射装置の用途

UV印刷に使われる紫外線照射装置

UV印刷とは

UV印刷は、紫外線(UV)を用いてインクを硬化させる印刷技術です。UV印刷では、紙、プラスチック、金属、ガラスなど多様な素材に高品質な印刷を可能にするだけでなく、生産性の向上や環境負荷の低減も実現しています。UV印刷は、通常のインクとは異なり、UVを照射することで乾燥・硬化するインクを使用して、照射によって瞬時に硬化させる点が特徴です。

UV印刷の仕組み

UV印刷の工程仕組みを紹介します。

1. インクの選定と準備

UV印刷に使用されるインクは、紫外線に反応する特殊なUV硬化型インクです。このインクは、光重合性樹脂、光重合開始剤を含み、紫外線の照射によって化学反応を起こして固体化します。印刷機には専用のインク供給システムが装備されています。

2. 印刷面へのインク転写

印刷機を使用して、インクを紙やその他の素材の表面に転写します。この段階では、インクは液体の状態であり、まだ硬化していません。

3. 紫外線の照射

紫外線照射装置を用いてインクに紫外線を照射します。照射によってインクを硬化・乾燥させることで印刷していきます。UV印刷では、瞬時に硬化・乾燥できるため、印刷時間を短縮することができます。

4. 硬化後の仕上がり

紫外線照射による硬化が完了したインクは、耐水性、耐摩耗性に優れた仕上がりとなります。また、硬化が瞬時に行われるため、印刷物はすぐに次の工程に移行できます。

UV印刷における紫外線照射装置の役割

紫外線照射装置は、UV印刷技術の中核を担い、次のような役割を果たしています。

●均一な硬化の実現

インクの硬化は、紫外線照射の均一性に大きく依存します。紫外線照射装置は、印刷面全体に均一な紫外線を供給することで、ムラのない高品質な仕上がりを実現します。

●硬化速度の調整

紫外線照射装置の出力を調整することで、インクの硬化速度をコントロールすることができます。素材の特性や印刷条件に応じて、出力を調整することで最適な仕上がりが得られます。

●エネルギー効率の向上

従来の水銀ランプ装置に比べ、UV-LED装置はエネルギー効率が高く、低消費電力で稼働します。また、熱放出が少ないため、熱に弱い素材にも適しています。UV-LED装置は、有害物質を含まない設計が可能で、環境にやさしい選択肢です。さらに、装置寿命が長く、メンテナンスコストの削減にもつながります。

紫外線照射装置の選定なら紫外線照射装置 技術ナビまで

UV印刷は、その生産性と多用途性により、幅広い業界で採用されている印刷技術です。その中で紫外線照射装置は、インクの硬化と乾燥を支える重要な役割を担っています。

当社では、お客様のUV印刷のニーズに合わせ、使用するUVインクや印刷条件に最適な紫外線光源と紫外線照射装置をご提案しております。多様な選択肢をご用意し、印刷品質とコストパフォーマンスの向上をサポートいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

紫外線(UV)照射装置のアプリケーション

①UV乾燥機用照射装置 (波長: 395nm/ 405nm)

印刷業界向けに乾燥用途でUVインキを硬化させるためにUV乾燥機が搭載された事例です。波長や用途によっては、メタルハライドランプ、キセノンランプが用いられていますが、製品としてUVランプからUV-LEDに置き換えが可能であり、UV-LEDの採用が進んでいます。UVインキの硬化波長によって異なりますが、主な波長は395nm、405nmとなります。

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