技術コラム/技術情報

近年、環境問題の観点から水銀灯・蛍光灯の廃止が進んでいます。しかし、廃止の対象は一般照明用に限られた話であり、UVランプのような特殊用途のランプは規制の対象外となります。

一般向け水銀灯・蛍光灯の廃止について

水銀灯や蛍光灯には、人体や環境に有害な「水銀」が使用されています。水銀は公害の原因となる有害物質であり、その影響を抑えるため、2013年に採択された「水銀に関する水俣条約」によって規制が強化されました。

水銀灯は2020年以降、規制値以上の水銀を含む製品の製造および輸出入が世界的に禁止され、生産が事実上終了しました。

また、蛍光灯も水銀を含む製品であるため、2023年11月に行われた「水銀に関する水俣条約」の規制拡大によって、2027年末までにすべての一般照明用蛍光灯の製造および輸出入が段階的に廃止されることが決定しました。これにより、従来の蛍光灯の代替光源を早期に検討する必要性が高まっています。

UVランプなど特殊用途のランプは規制の対象外

こうした規制の影響を受け、UVランプや紫外線照射装置を扱う当社にも、「UVランプや低圧水銀ランプ、UV蛍光灯は今後も使用できるのか？」というお問い合わせが増えています。結論として、UVランプのような特殊用途の水銀灯、蛍光灯は現時点で規制の対象外となっています。

たとえば、医療業界での紫外線殺菌や半導体産業などでは、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、ロングアーク水銀灯、UV蛍光灯などが不可欠な製品として使用されています。これらの分野では特殊な用途に対応する光源が必要であり、今後も継続して利用される見通しです。しかし、こうしたランプにも課題がないわけではありません。

UV蛍光灯を使用されている方の中には、以下のような課題を感じているのではないでしょうか？

• 「UV蛍光灯が寿命を迎えたとき、同じ製品が手に入らなくなるのでは？」
• 「現状のUVランプを使い続けることで、将来的な規制強化や廃棄コストが心配。」
• 「より省エネルギーでメンテナンスコストを削減できる代替光源はないだろうか？」

これらの課題を解決する手段として、UV-LEDに置き換えるという選択肢もございます。

UV蛍光灯からUV-LEDへの移行の必要性とメリット

UVランプや低圧水銀ランプは現状、規制の対象外ですが、環境規制がさらに強化される中で、代替技術への移行が求められる可能性が高まっています。特に、UV-LEDは環境負荷の低減や運用効率の向上を実現できる次世代光源として、多くのメリットを提供します。

UV-LEDの具体的なメリット

UV-LEDへの切り替えは、以下のような具体的なメリットがございます。

1. 長寿命・低消費電力
   UV-LEDは従来のUV蛍光灯や低圧水銀ランプに比べて寿命が約5倍以上長く、消費電力を大幅に削減できます。これにより、ランニングコストを削減しながら持続可能な運用を実現します。
2. 即時点灯・調光性
   UV-LEDはスイッチオンですぐに最大出力を発揮でき、待機時間が不要です。また、調光機能により、用途に応じた最適な紫外線強度を設定できます。
3. 環境負荷の低減
   UV-LEDは水銀を使用しないため、廃棄時の特別な処理が不要で、環境にやさしい選択肢です。

UV-LEDのカスタム対応いたします！

当社ではUVランプ・UV-LED光源、UV照射装置の提供だけでなく、UV蛍光灯からUV-LEDへの置き換えサービスを提供しています。UV蛍光灯からUV-LEDへの置き換えにより、長寿命化や消費電力の削減、水銀を使用しないことによる環境対応を実現します。

蛍光灯型のUV-LEDは、いくつかのメーカーよりパッケージとして販売されていますが、当社の魅力はカスタム対応にあります。長さや管径といったサイズ・形状だけでなく、出力や波長など、お客様のご要望に合致したUV-LEDを提供します。
蛍光灯器具をそのままにUV-LEDへ置き換えることも可能となっていますので、ご要望をお聞かせください。

「UV蛍光灯が手に入らないため、蛍光灯型UV-LEDに置き換えたい…」
「UV-LEDに置き換えたいが、使用しているUV蛍光灯が長く、求める形状のUV-LEDがない…」
など、お悩みをお持ちの皆様、お気軽に当社にご相談ください

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